お一人様ご案内

社会の厳しさを知らない甘っちょろい温室育ちの日記

無題

今週のお題「2019年上半期」

 先週の青い主人公の話に目を通してくださった方々、ありがとうございました。思いのほか多くの方々に見て頂けたようで感謝の気持ちでいっぱいです。嬉しかったので調子に乗って今週もお題に挑戦してみたいと思います。

 今週のお題は「2019年上半期」ということですが、何も面白いことが書けそうにありません。既に1月や2月、3月の事を忘れてしまったので、思い出せるのは新年度で何かとばたばたする4月以降という事になりますが、それでも本当に何を振り返ればよいのか分からないと言うのが正直な気持ちです。日記を読み返しても毎日「もはや何も分からない」とか「どうしてできないのだろう」とか、ネガティブな事ばかりが記されていて気が滅入りそうになります。上半期はあまりいい思い出が無かったみたいです。

 さて、あまりいい思い出が無かったなりにも、進歩はあります。

 私は人よりも何かが身に付くのが遅い人間らしく、分かりやすく言えば、他の人が一回で理解出来たり身に付けたりできることが、十回やってやっと身に付くような、周回遅れでやっと理解出来るような人間みたいです。これに気付いたのが一昨年から去年にかけてのことであり、これすら周回遅れ感があります。

 そんな周回遅れの私が今月の頭くらいにあった、大きな行事に立ち向かいました。もう面倒くさいので大きな行事なんてぼかさずに試験と明記しましょう。その試験なのですが、去年、一昨年と私は不合格に終わっており、今年こそはと気合を入れておりました。去年、不合格の通知が来たときは自身の年齢さえ忘れて泣きわめき、どうしてだめなんだ、他の人と何が違うんだ、私は他の人が出来ることがどうしてできないんだと自問自答してふさぎ込んで軽い鬱になりかけましたが、時間が経てば段々健全な精神状態になってきて、なんとか立ち直りました。それからも慌ただしく時間が過ぎて、そして、今年もその試験の時がやってまいりました。念入りに準備を重ねて試験に挑んだ私でしたが、結果は自分が思っていたような華々しいものではありませんでした。まだ八月に二次試験が残っていますが、正直、今年も厳しいかもしれないという感覚を感じています。去年も一昨年も、同じような感覚を感じていたので、ちょっと、いえ、とても、かなり、危ない状態だと思います。何の準備をしてきたんだと言われても、私なりに出来ることはやってきたし、それをまだ改善できる余地があったとか、余力を残していたとか後悔することもありません。当時の私に出来ることは全てやったと胸を張って言えるだけの事はやりました。しかし、どれだけ私が頑張ったんだと大声で言ったとしても、結果を残せないのでなければ意味も何もないのが現実です。これで二次試験で転んだら私は人生設計を考えなければなりません。それほど、大事な試験なのです。

 ここまで読んでくださった方々は思ったでしょう。こんなに敗戦濃厚なのに、冒頭で言っていた進歩とはなんなのだろうと。そう、進歩。敗戦濃厚な私の試験にも、進歩はあったのです。それは、今までで一番自己採点の結果が良かったことです。確実に、去年の私よりは良くなっています、成長しています。努力はちゃんと、少しずつではありますが、目に見えて結果になってきているのです。だからと言って受からなければ話にならないだろうという意見はごもっともで、ぐうの音も出ないほど正論なのですが、私の中では大きな進歩だったのです。時間はかかるけど、ちゃんと身についてきているのです。これが、上半期の私の最大の気づきで、下半期への大きな希望です。他の人と比較すれば、確かに、やることなす事全てが不器用で見ていて苛々したり社会では役立たずと暴言を吐かれる私ですが、過去の自分と比較すればちゃんと前進しているのです。これは誰に何を言われようとも、確かで間違いは無い事です。過去よりも着実に前に進んでいる。これが私の2019年上半期を表す言葉です。

 周回遅れな私がなんとかやっていくためには自己肯定。この姿勢が大切だと思います。はたから見た自分なんて知らん私は私を褒めてやるんだという、強気な姿勢を保つことで、精神的に参りそうな時でもなんとかやっていけます。ですが、その場しのぎでもあるので後でちゃんとメンタルケアした方がいいことも実体験から確認済みです。周りから暴言吐かれたり自問自答して心がしおしおになってしまった時にはメンタルリセット出来る楽しいことが必要です。具体的には焼肉です。肉を食べましょう。この前、友人と食べた焼肉はおいしかったです。上半期のまともな思い出なんてぶっちゃけ焼肉しかありませんよ。これまでつらつらと試験だなんだと書いてきましたが、嫌な事なんて一々覚えていられませんよ。そんなの覚えているだけ脳の容量の無駄というものです。嫌な事を覚えているより楽しい事を覚えていたいですね。本当に。

 とにもかくにも、私はちゃんと過去よりは前に進めています。それは紛れもない事実ですので、これを支えに八月の二次試験頑張ります。私の上半期はこんな感じかな!!

青い主人公のお話

今週のお題「わたしの好きな色」

お題というものの存在を知ったので、初めて挑戦してみようと思います。

 

私が好きな色は青い色です。濃さを問わず、空の青色も海の青色も、青色に属する色なら何でも好きです。中でも一番好きな青色は、私が小学生の頃に遊んでいたゲームの主人公の青色です。

 

私が小学生の頃から今もずっと大好きなゲームの主人公の話をします。

その主人公は小学生の男の子で、相棒と共に悪を倒して世界を守るというオーソドックスな物語の主役でした。当時、主人公と同じ小学生だった私は、自分が主人公になったかのような心地でゲームを遊んでいました。何度も遊んだそのソフトは、今でも私の手元にあり、大切な思い出の一つになっています。

さて、その主人公の男の子が他の主役たちと違ったのは、彼が青い色だったことです。当時の主人公のテーマカラーといえば、戦隊もののリーダーが赤であるのが主流だったのに対し、男の子のテーマカラーは青だったのです。ゲームは大人気でアニメ化もしていたのですが、土曜日の朝に早起きして、親も寝ている時間にリビングのテレビをつけて、ワクワクしながら画面の中の青いヒーローを見ていたのを今でも覚えています。その時からずっと、私の中では青はヒーローの色なのです。

それから何年も経って、私は大学生になりました。久しぶりにゲームを起動して遊んでみると、当時の自分が設定していた主人公の武器や戦略があまりにも力押しすぎて、単純さに思わず苦笑いがこみ上げてきました。一通りクリアすると、忘れていたゲームの細かい部分を思い出してきて懐かしさが胸に広がります。エンディングで主人公が小学校の卒業式に出るのですが、そこで彼が小学生だったことを思い出し、当時同じ小学生だった彼がいつの間にか年下になっていたことにはかなり衝撃を受けました。10年少々が経つのは思っていたよりも早かったです。

エンディングで小学生だった彼が大人になった姿が語られます。彼は大人になり、自身の祖父や父親と同じ科学者になったことが明かされます。友人は住んでいた町の町長になったり学校の先生になったり、実家の会社を継いでいたり、ヒロインだった女の子が主人公の奥さんになっていたりと、彼らのその後が綴られています。そうして終盤で、過去を回想していた主人公が呟きます。

俺たち、あのころの未来にいるんだよな。

このテキストを見た時、私は思わず手に持っていたゲーム機を閉じて、机に伏しました。それから無性に胸が苦しくなりました。あのころの未来にいるのは彼だけではなく、私も同じだったのです。小学生だった頃は、将来の夢は宇宙飛行士だとかロボット博士だとか、無限に広がる未来を疑うことなく、無邪気に自分は何にでもなれるのだと思っていました。それが中学生になり高校生になり、現実を見るにつれて私の無限に広がっていた未来は小さくなっていき、毎日何かに追われるような焦燥感に駆られながら、しかし何も出来ずに日々を過ごしています。あのころの未来がこんなものなのかと、私は自分に失望したのです。世界を救った小学生の未来がこんなざまなのかと。このままではいけない、過去の自分に失望されているような未来ではだめだと私は思い、なんとか自分に恥じることのないように今を過ごしています。

 

いつかまた、あのゲームを思い出したころに起動して、青いヒーローに気付かされる日が来ると思います。あのころの未来にいるんだよなという彼の言葉に、あのころ思い描いていた未来にいる今はどうだと、自分に聞く日が来るのだと思います。そんな時、私は胸を張って、一生懸命頑張っている、毎日を後悔の無いように生きていると言えるように、私はならなければなりません。

空の青さや海の青さを見て、私は小学生の頃に出会ったゲームの主人公を思い出します。そうして、彼の言葉を思い出すのです。

私は、そして、この記事を読んでいるあなたは、あのころの未来に立っているのです。